七五三の由来と意味を知ろう|年齢別の祝い方と準備ガイド
大阪で着付け教室・和裁教室・出張着付け・お着物相談をしている着付けと和裁〜いろは〜の吉田さきです。
七五三とは?


七五三は、子どもの健やかな成長を願う日本の伝統行事。
古くは平安時代から続く風習で、3歳・5歳・7歳の節目に神社へ参拝し、氏神様に感謝と祈願を捧げます。
• 3歳(髪置きの儀):髪を伸ばし始める節目。男女ともに祝います。
• 5歳(袴着の儀):男児が初めて袴を着る儀式。
• 7歳(帯解きの儀):女児が着物に付いた紐を外し正式な帯を締める節目。「紐落とし」や「四つ身祝い」とも。



この節目には、子どもが社会の一員として成長していく意味が込められています。
準備の流れ
1. 日程選び:2025年の七五三は11月15日(土)ですが、仏滅のため翌16日(日・大安)が人気。
必ずこの日でないといけない訳ではないので、前後1ヶ月の間で都合の良い日に行うのがベストです。
2. 衣装選び:着物・洋装・家族の服装も含めてトータルで考えると統一感が出ます。
3. 神社予約:地元の氏神様か、思い出のある神社へ。事前予約が必要な場合も。
4. 写真撮影:前撮り・当日撮影・ロケーション撮影など、スタイルに合わせて。

数え年と満年齢の違い
• 数え年:生まれた年を1歳とし、元旦を迎えるごとに1歳加算する考え方。昔ながらの風習に基づいています。伝統を重んじる傾向が強く、早めに祝うご家庭も多いです。
• 満年齢:誕生日を迎えてから1歳加算する、現代の一般的な年齢の数え方。
実年齢に合わせて、子どもの成長を見ながらお祝いします。
この違いは、着物のサイズ選びや体力面にも影響します。
たとえば、数え年で祝う場合はまだ小さく、着付けや撮影に配慮が必要になってきますが、幼さが残るお子様の写真を残すことができます。
写真撮影のスタイル



年齢別で揃える七五三の着物ガイド
3歳(髪置き)|被布スタイルで愛らしく
• 着物+被布(ひふ)が基本スタイル。帯を締める場合もあるが、小さなお子様には負担が大きいので楽に着られる被布を羽織ることが多いです。着崩れしにくく、動きやすい
• 着物は「一つ身仕立て」か「三つ身仕立て」を着用します。肩上げ・腰上げを施してサイズ調整します。お宮参りで赤ちゃんに掛けた背縫いの無い着物(祝い着や掛け着とも言う)は「一つ身仕立て」になるので、それをサイズ調整することで3歳で着られるようになります。
色柄の選び方
• 淡いピンク・水色・クリーム色など、幼さを引き立てる優しい色味が人気。
• 小花柄やうさぎ、手毬など、可愛らしいモチーフが多く使われます。
揃えるもの
☑着物
☑被布(ひふ)
☑兵児帯(へこおび。被布で隠れるのでなくてもOK)
☑長襦袢(ながじゅばん)
☑半衿(はんえり)
☑草履(ぞうり)
☑足袋(たび)
☑腰ひも(着物に縫い付いていればなくてOK)
☑肌着(普段使用しているものでもOK。スパッツを履いても○)
☑髪飾り・巾着

5歳(袴着)|凛々しい男児の晴れ姿
• 羽織+袴スタイルが基本。
• 着物は「四つ身仕立て」で、肩上げ・腰上げを施します。
• 袴はお子様の場合は行灯袴(あんどんばかま)が多いです。スカート状になっています。
色柄の選び方
• 黒・紺・深緑などの落ち着いた色味やベージュや水色の優しい色味も人気。金や銀の刺繍が入ったものも格式高く見えます。
• 鷹・兜・松・龍など、力強さや出世を願う柄が多く使われます。
揃えるもの
☑着物
☑羽織
☑袴
☑角帯(かくおび)
☑羽織紐
☑長襦袢(ながじゅばん)
☑半衿(はんえり)
☑草履(ぞうり)
☑足袋(たび)
☑懐剣・お守り・扇子
☑腰ひも
☑肌着(普段使用しているものでもOK。)

7歳(帯解き)|四つ身の着物で大人びた装い
• 着物+帯結びが基本。大人と同じ構造の着物を着用します。
• 着物は「四つ身仕立て」。帯は子供用の袋帯や作り帯を使用。帯結びは文庫結びやしだれ結びなど華やかに。
色柄の選び方
• 赤・紫・青・白など、華やかで格式ある色味が人気。
• 桜・牡丹・鶴・御所車など、吉祥文様や古典柄が多く、成長と幸せを願う意味が込められています。
揃えるもの
☑着物
☑帯
☑長襦袢(ながじゅばん)
☑半衿(はんえり)
☑帯揚げ(おびあげ)
☑帯締め(おびじめ)
☑しごき
☑箱迫(はこせこ)セット
☑草履(ぞうり)
☑足袋(たび)
☑腰紐
☑伊達締め(だてじめ)
☑帯板(おびいた)
☑帯枕(おびまくら)
☑衿芯(えりしん)
☑肌着・裾除け(首回りが広く空いているキャミソールやタンクトップでもOK。スパッツで代用しても○)
☑重ね衿(かさねえり)
☑髪飾り
☑バッグ

最後に

七五三は、子どもの成長を祝うだけでなく、家族の歩みを振り返る大切な節目でもあります。
「うちの子も、こんなに大きくなったんだな」と感じるその瞬間は、きっと一生の宝物になるはずです。
慌ただしい日々の中でも、ほんの少し立ち止まって、心を込めた準備をしてみてください。
その時間こそが、何よりの贈りものになるのだと思います。
次回の記事は…お宮参りに着た着物を3歳の七五三に着られるようにするには をアップ予定です。
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